こんにちは。ゆう(@yumylife94)です。
「ドルコスト平均法?」「下落時のために現金は残すべき?」「いつ追加投資すればいいの?」
投資を始めるとこんな悩みが尽きませんよね。
自分の投資方針を決めることは大事です。そして決めたらそのルールを破ってはいけません。
私は、自分の投資方針が定まっていなかったことで、2022年の米国株の下落にどのように対処すべきか迷ってしまって、追加投資も売却もせず、結局何もしないという結果に終わりました。
この年は、投資方針を決めていないことが悔やまれる年になりました。
そこで2023年は、株価の下落にも冷静に対処できるように自分の軸となる投資方針を決めましたので、その内容をご紹介しようと思います。
重要なポイント
2022年の反省を踏まえて、投資方針を決めるための重要なポイントは「機械的に投資可能」であることと考えました。
私の投資スタイルは「インデックス運用」にあたりますので、アクティブ運用と違い、将来の市場予測を立てて売買を繰り返すようなことはしないです。
株価指数に連動した銘柄にせっせと資金をつぎ込んで放置するだけの運用となります。
将来の市場を予測しても思った通りにいかないことがほとんどだと思います。
自分の思った通りに市場が動かないので、焦ったり、迷ってしまったり、誰かの意見に惑わされて誤った行動を取ってしまう可能性があります。
投資を始めた頃の私は、まさにこの状態でした。
そこで、市場がどのような動きをしても「冷静に・機械的に投資可能」な投資方針を決めることが重要だと思います。
投資方針を決める条件
投資方針を決めるための条件を明確にしておきます。
必要な条件はこちらです。
- 投資銘柄
- 投資比率
- 毎月、ボーナス月の投資金額
- 追加投資の条件と追加の投資金額
投資銘柄
私は、米国に絶大な信頼を寄せています。
米国の過去実績をみると、日本や中国など他の国と比べて圧倒的な成績を残しているからです。
さらにIT系の会社に勤める私は、生活に密接に関連する情報技術分野に今後も投資を続けていきたいと考えています。
そこで、私が選んだ銘柄は米国ETFの「VOO」と「QQQ」の2つです。
この2つの銘柄の情報について、簡単にご紹介します。
項目 | VOO | QQQ |
---|---|---|
設定日 | 2010年09月07日 | 1999年03月10日 |
連動指数 | S&P 500 | NASDAQ100 |
純資産額 | 約2,742億ドル | 約1,563億ドル |
分配金利回り | 1.26% | 0.71% |
経費率 | 0.03% | 0.20% |
騰落率(1年) | -10.17% | -12.37% |
騰落率(5年) | 65.80% | 100.19% |
投資比率
私は、情報技術分野に重きを置いているので、比率も高めにしたいと考えています。
「VOO」と「QQQ」を「50:50」で投資すれば、情報技術分野を軸として、他のセクターにも分散投資ができると考えています。
毎月、ボーナス月の投資金額
私たちの毎月の収支はだいたい「手取り:30万円」「支出:20万円」ですので、毎月の投資金額は「10万円」としています。
また、ボーナスは「手取り80万円」ですので、ボーナス月の投資金額は半分の「40万円」としています。
ちなみに、投資金額をボーナスの半分にする理由は、暴落時の余剰資金として備えるためですね。
追加投資の条件と追加の投資金額
ここが一番難しいところです。
2022年の株価下落時に「今が買い時なのか」がわからず、結局何もしないまま終わってしまいました。
その理由は今後上がるのか、まだまだ下がるのか、将来の値動きがまったく予想できなかったからです。
ただし、将来の値動きは誰にもわからないですし、正解を知っている人もいません。
そこで私は「過去に最大何%の下落があったのか」「年に何回の下落相場が来るのか」といった、過去実績に目を向けることにしました。
後述する「米国ETF(VOO,QQQ)の過去実績」の中でVOOとQQQの過去実績から、追加投資の条件と追加の投資金額を決めましたので、その経緯と結果をご紹介します。
米国ETF(VOO,QQQ)の過去実績
VOO
過去チャート
VOOの過去チャートは以下の通り、綺麗な右肩上がりとなっています。
その中でも比較的大きく下落しているところがいくつかありますので、その詳細を次で見ていきましょう。

過去下落回数(月間下落率)
VOOに関して、「月間下落率」と「下落回数」を年ごとに表でまとめました。
下表は、例えば「1%以上の下落をした月」が「2011年は5回あった」という見方です。
年 | 1% | 2% | 3% | 4% | 5% | 6% | 7% | 8% | 9% | 10% |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2011 | 5 | 4 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | - | - | - |
2012 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2013 | 2 | 2 | 1 | - | - | - | - | - | - | - |
2014 | 3 | 1 | 1 | - | - | - | - | - | - | - |
2015 | 6 | 6 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2016 | 2 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - | - | - |
2017 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
2018 | 4 | 4 | 3 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | - |
2019 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2020 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | - |
2021 | 2 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - | - | - |
2022 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 4 | 3 | 3 | 1 | 1 |
平均 | 3.2 | 2.6 | 1.7 | 1.5 | 1.1 | 1.0 | 0.5 | 0.5 | 0.2 | 0.08 |
株価のチャートを見ると基本的には右肩上がりですが、上がりっぱなしではなく、上下しながら株価は推移していきます。
コロナショックのように、株価が大幅に下落した時まで追加投資せずに待っていると、上昇相場になった時に本来得られるはずだった利益が得られなくなり、機会損失が大きくなってしまいます。
そのため、追加投資の条件は「年に数回は追加投資ができる」ようなものが良いと考えています。
追加投資の条件は人それぞれですが、私は年に3回程度、追加投資ができればよいと考えています。
この考えを上記の表に当てはめてみると「月間下落率が1%を超える場合が年に平均3回ほど発生」しているので、これを追加投資の条件としました。
この条件に当てはまった時の追加の投資金額は、年に3回は追加投資できるように「余力の3分の1」としました。
まとめるとこのような条件となります。
- 追加投資条件:前月比1%以上の下落をした場合
- 追加投資金額:余力の3分の1
過去下落回数(年間下落率)
VOOに関して、「年間下落率」でも見てみます。
この表を見ると、過去10年間の中で、10%以上の下落をした年は2022年のみということがわかります。
年 | 0% | 5% | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2011 | 〇 | - | - | - | - | - | - |
2012 | - | - | - | - | - | - | - |
2013 | - | - | - | - | - | - | - |
2014 | - | - | - | - | - | - | - |
2015 | 〇 | - | - | - | - | - | - |
2016 | - | - | - | - | - | - | - |
2017 | - | - | - | - | - | - | - |
2018 | 〇 | 〇 | - | - | - | - | - |
2019 | - | - | - | - | - | - | - |
2020 | - | - | - | - | - | - | - |
2021 | - | - | - | - | - | - | - |
2022 | 〇 | 〇 | 〇 | - | - | - | - |
滅多に来ることはありませんが、暴落時は追加投資のチャンスだと考えています。
そのため「暴落時も見逃さない」条件も入れることにしました。
VOOの過去実績をみると「年間下落率が10%を超えた時は暴落時」かと思いますので、その場合は「余力の全額」を追加投資してもよいことにしました。
(本来であれば、もっと過去に遡りたいですが、VOOの設定日が2010年なので仕方がない・・・)
まとめるとこのような条件となります。
- 追加投資条件:年初来10%以上の下落をした場合
- 追加投資金額:余力の全額
追加投資の条件と投資金額のイメージ
VOOに対する追加投資の条件と投資金額を図にするとこのようなイメージです。

QQQ
過去チャート
QQQの過去チャートは以下の通り、綺麗な右肩上がりですが、こちらも比較的大きく下落しているところがいくつかありますので、その詳細を次で見ていきましょう。

過去下落回数(月間下落率)
QQQに関して、「月間下落率」と「下落回数」を年ごとにまとめた結果は以下の通りです。
下表は、例えば「2%以上の下落をした月」が「2000年は7回あった」という見方です。
年 | 1% | 2% | 3% | 4% | 5% | 6% | 7% | 8% | 9% | 10% |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2000 | 8 | 7 | 7 | 7 | 6 | 6 | 6 | 4 | 4 | 4 |
2001 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 4 | 4 |
2002 | 9 | 7 | 7 | 7 | 7 | 6 | 6 | 6 | 5 | 5 |
2003 | 1 | 1 | - | - | - | - | - | - | - | - |
2004 | 5 | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - |
2005 | 7 | 4 | 3 | 2 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2006 | 4 | 4 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | - | - | - |
2007 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2008 | 6 | 6 | 6 | 6 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 4 |
2009 | 3 | 3 | 2 | 1 | 1 | - | - | - | - | - |
2010 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 1 | - | - | - |
2011 | 5 | 4 | 2 | 2 | 1 | - | - | - | - | - |
2012 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | - | - | - |
2013 | 1 | 1 | - | - | - | - | - | - | - | - |
2014 | 4 | 2 | - | - | - | - | - | - | - | - |
2015 | 6 | 5 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2016 | 5 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - |
2017 | 1 | 1 | - | - | - | - | - | - | - | - |
2018 | 4 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 2 | - | - |
2019 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - |
2020 | 4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 1 | - | - | - |
2021 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | - | - | - | - | - |
2022 | 8 | 7 | 7 | 7 | 6 | 5 | 5 | 5 | 4 | 2 |
平均 | 4.3 | 3.5 | 2.6 | 2.4 | 2.1 | 1.8 | 1.5 | 1.2 | 0.9 | 0.8 |
VOOと同様に、QQQも年に3回程度、追加投資ができればよいと考えています。
この考えを上記の表に当てはめてみると「月間下落率が2%を超える場合が年に平均3回ほど発生」しているので、これを追加投資の条件としました。
この条件に当てはまった時の追加の投資金額は、年に3回は追加投資できるように「余力の3分の1」としました。
まとめるとこのような条件となります。
- 追加投資条件:前月比2%以上の下落をした場合
- 追加投資金額:余力の3分の1
過去下落回数(年間下落率)
QQQに関しても、「年間下落率」で見ていきます。
この表を見ると、過去20年の間で、30%以上の下落した年は5回あるということがわかります。
年 | 0% | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% |
---|---|---|---|---|---|---|
2000 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | - | - |
2001 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | - | - |
2002 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | - | - |
2003 | - | - | - | - | - | - |
2004 | - | - | - | - | - | - |
2005 | - | - | - | - | - | - |
2006 | - | - | - | - | - | - |
2007 | - | - | - | - | - | - |
2008 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | - |
2009 | - | - | - | - | - | - |
2010 | - | - | - | - | - | - |
2011 | - | - | - | - | - | - |
2012 | - | - | - | - | - | - |
2013 | - | - | - | - | - | - |
2014 | - | - | - | - | - | - |
2015 | - | - | - | - | - | - |
2016 | - | - | - | - | - | - |
2017 | - | - | - | - | - | - |
2018 | 〇 | - | - | - | - | - |
2019 | - | - | - | - | - | - |
2020 | - | - | - | - | - | - |
2021 | - | - | - | - | - | - |
2022 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | - | - |
VOOと同様に、QQQの過去実績をみると「年間下落率が30%を超えた時は暴落時」かと思いますので、その場合は「余力の全額」を追加投資してもよいことにしました。
まとめるとこのような条件となります。
- 追加投資条件:年初来30%以上の下落をした場合
- 追加投資金額:余力の全額
追加投資の条件と投資金額のイメージ
QQQに対する追加投資の条件と投資金額を図にするとこのようなイメージです。

結論:投資方針
これまでの内容から、投資方針は以下のように決めました。
投資対象 | VOO | QQQ |
投資比率 | 50% | 50% |
毎月の投資金額 | 5万円 ※ | 5万円 ※ |
ボーナス月の投資金額 | 20万円 ※ | 20万円 ※ |
追加投資条件(前月比) | 1%以上の下落をした場合 | 2%以上の下落をした場合 |
追加投資条件(年初来) | 10%以上の下落をした場合 | 30%以上の下落をした場合 |
追加投資金額(前月比) | 余力の3分の1 | 余力の3分の1 |
追加投資金額(年初来) | 余力の全額 | 余力の全額 |
あとがき
私たちは今回、VOOとQQQの過去実績から投資方針を決めましたが、あとはこの投資方針に従って機械的に投資が続けられるかが重要となります。
どうしても人の感情が入ってしまいますからね。
また、過去実績の通りに今後も進む訳ではないと思っていますが、過去を無視して投資方針を決めることはできないとも思っています。
周りに流されず、自分の投資方針の軸を作って着実に資産を増やしていきましょう。
それでは!
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